戦国中山王圓鼎を習う(41)「亡不順道」

「亡」:2度目となります。屈葬による屍の象。下の狭い空間に1画入れていますが、前回のものには入れていません。ちなみに、説文の親字にも入っていません。なお、この装飾的増画では、方壺にある「亡」の一つに、中央の縦画のやや上寄りに肥点を入れるものもあります。

「不」:4度目です。前回のものには最上部に1画入れていましたが、ここでは入れていません。「亡」と同様の中山国篆書の鷹揚性です。

「順」:3回目です。「巛」(せん)は「川」と同じ。しかし、「災」の上部の場合は(さい)と読み、本来横画が連なるように加わっていて、本流に対して横流が生じた氾濫の状態を示したものなので注意が必要です。「川」の中央の画は「心」の中心よりも少し左に配置します。

「道」:2度目の登場です。頭部横の飾りは「頁」(寡)の放射状の4点と異なり、耳の様な形になっています。また、前回よりも頭部を小さく収めています。