戦国中山王方壺を習う(97)

「中則庶民   中なれば則ち庶民は(附す。)

「中」:3回目です。方壺には3例あって、吹き流しが入らないものが一つだけあります。なお、この他にも中山諸器の兆域図と鉞に2つの吹き流しを上部にまとめた字体があります。

「則」:6回目です。方壺に6例すべてがありますが、「刀」を「刃」にしているものが一つあります。

「庶」:「广」(ゲン)と「廿」と「火」とからなります。白川静氏によれば「衆庶(庶民と同じ)の意とするものである。广は廚房、廿は鍋など烹炊(ホウスイ)の器の形。鍋の下に火を加え、烹炊を原義としてもとは炊き合わせたものをさす字」とあります。

「民」:2回目です。