戦国中山王方壺を習う(84)

(創)(闢)(封)彊(疆)   封疆を創闢す。

」(創):「創」が傷の意ではなく、創始の意である場合の初文は「剏」(ソウ)になります。「剏」は鋳型に刃を入れて解体し完成した鋳造器を初めて取り出す様を表す字で、「立」の意を持つものですから、鋳型の「井」に替えて「立」を構成素とするのは理に適うといえます。

」(闢):3回目です。

」(封):「封」は草木の盛んに茂るさまや収穫した穀物の撓わな様である「」(ホウ)と土地の神「土」と手を使う行為を示す「寸」とからなりますが、ここでは「土」に替えて「田」、「寸」ではなく「又」(右手)とした形となっています。

「彊」(疆):2回目です。「彊・疆」はもと同じ字で、金文の字例では「土」を入れたり省略したりしています。「疆」は一般的に田のくぎりや国の境を表すものとして扱いますが、「彊」では「境界」の他、「強」などの意を持ちます。「封疆」とは封土の境界という意です。

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