戦国中山王方壺を習う(54)

「而(退)與者(諸)」   退いて諸(侯)と

「而」:3回目です。

」(退):「退」は、盛器である「日」、「ゆく・すすむ」意を持ち足の形「止」の倒形である「夊」(スイ)、更には「辶」とからなり、神前に供えた盛器をさげる様を表す字ですが、中山篆は祝祷を収める器「」(サイ)を加えた構成になっています。

「與」:貴重な象牙一対を両手で挙げている形です。中山篆では両手で挙げる形は兆域図などの簡略体を用いる場合を除き、「弇(エン)・棄・朕・闢」などで見られるように基本的に両手の間に「二」を装飾的に加えています。

「者」(諸):2回目です。