戦国中山王方壺を習う(78)

「邦(亡)身死   邦は亡び身は死し、

「邦」:4回目です。

」(亡):音はブ。[説文]に「撫」の古文として録されている字です。「撫」が「なでる・やすんずる・したがえる」などの意を持つのに対し、ここでは音通によって「ほろぶ」意である「亡」として用いています。「亡」の字形は扇形の内部に一画入るものとそうでないものの2つのパターンがあります。なお、この直後に「亡」字が出てきますが、これは「無」の意で用いています。

「身」:3回目です。

「死」:人の残骨である「歹」(ガツ)とそれを葬り弔う「人」からなる字です。甲骨文の字形では、小さくなった亡骸(歹)を慈しむかのように跪いて見つめる人の姿を認めることができます。