「幼」:音符「幽」と「子」からなります。諸家は幽・幼は同じ声系によって「幼」の意を持つ字としています。ただ、按ずるに、これを「小」と「子」のように、「幽」と「子」の合文と考えることもできるような気がします。つまり、下の「僮」を未熟なる僕(しもべ)の意として、「幼子なる僮」という具合です。「幽」の糸かせの丸は小さめに、「子」と中心上に並ぶ様に配置します。
「僮」:「立」と「重」からなりますが、「重」と「童」はよく互易(入れ換えること)し、「わかもの、しもべ、おろか」の意を持つ「僮」(どう)であるとされています。偏旁から構成される場合は、どちらかを上下にずらすことが一般的ですが、この字では珍しく共に拮抗させています。
「未」:木の枝葉が成長し茂りゆく様です。上下にすらりと伸ばす線が強烈な印象を与えています。縦画に肥点が入ります。
「通」:上部に引っ掛けるところがある筒形の器「甬」の形で、桶の初文です。ここでは同声である「通」の意となります。中央の弧はあまり右に膨らませすぎないように書かないと、右の画のバランスが崩れます。