戦国中山王圓鼎を習う(26)「休命于朕」

「休」:現在の常用漢字では「人+木」となっていますが、画像の通り「木」ではなく「禾」が本来の形です。「禾」は軍門として左右に並べて立てる柱です。その柱の前で、軍功のあった人を表彰することを「休」と言います。人偏が少し傾いている拓影がありますが、拓の取り方、トリミング、しかも器は曲面であることなどの問題があり、基本的には垂直にした方がよいと思います。

「命」:礼冠をつけて跪き神意を聞く人の形である「令」と、祝祷を入れる器「口」(さい)からなります。「卩」の折り返す位置に「口」(さい)を載せ、垂直な脚を中心から僅かに右へ配置します。

「于」:前出のものより、3画目最初を垂直に2画目の横画の下まで引きます。

「朕」:偏はもと水盤類の器をあらわす「舟」で、旁は両手で奉ずる形の「关」(そう)です。拓影では「舟」が下まで伸びてバランスが崩れていますが、修正の上,下を空けて書きます。実際、別の「朕」ではそのようにしています。