戦国中山王方壺を習う(26)

「使㝵(得)孯(賢)在(才)」   賢才(良佐の貯を)得しめ

「使」:2回目です。

「㝵」(得):「目」の部分は「貝」。貝を手にする様です。行人偏がつくものも甲骨文・金文双方にあり、行きて財貨を獲得する様をあらわします。なお、活字の「旦」の部分は「貝」の下部を簡略化したもので秦簡以降にその痕跡を認めることができます。

「孯」(賢):2回目です。

「在」(才):「在」は「才」と「士」とからなります。「才」は木に祝祷の器(▽の部分)を掲げた形で、神聖であることを示す標木の象で「在」の初文にあたります。「土」にみえる部分は鉞の形「士」です。