戦国中山王圓鼎を習う(112)「念之哉子々」

《智爲人臣之宜施。於虖、念之哉。後人其庸々之、毋忘爾邦。昔者呉人并粤。粤人斅備恁、五年復呉、克并之至于含。爾毋大而。毋富而喬。毋衆而囂。邦難人才彷。於虖。子々孫々永定保之、毋替厥邦。》 76行 469字

《人臣爲るの宜(義)を知るなり。於虖(ああ)、之(これ)を念(おも)へ哉(や)。後人其れ之を庸として用い、爾(なんぢ)の邦を忘るること毋(なか)れ。昔者(むかし)、呉の人、を併せたり。越人、修教備恁し、五年にして呉を覆し、克ちてを併せ、今に至れり。爾(なんぢ)、大なりとして肆(ほしいまま)なること毋れ。富めりとして驕る毋れ。衆なりとして囂(おご)る毋れ吝(隣)邦も親しみ難し。仇人、旁らに在り。於虖(ああ)、之を念へ哉(や)。子々孫々永く之を定保し、厥(そ)の邦を替(す)つる毋れ。

○「」(念):2回目です。「含」と「心」から構成されています。蓋や栓をあらわす「今」の形は、春秋以降になって右を長く垂らすようになります。

○「之」:重文を含めて23回目です。

○「」(哉):6回目。糸束の形「」(ゆう)と「才」からなり、「哉」に通じています。「哉」は「」(さい)と「」からなりますが。既に「」の中にある「才」が「」を含んでいます。

○「子々」:3回目です。

 

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