「読書坐雲石 鼓琴雑松風」

元末詩人 葉顒(ようぎょう)(1300~1374)「題松雲齋十五韻」より

読みは「書を読みて雲石に坐し、琴を鼓して松風にまじわる」 意味は「山間の石上に坐して書を読み、松風に和して琴を奏でる」となるでしょうか。

中国の資料によれば、葉顒は字を景南といい,金華(今の浙江省)の人。終生、隱居して世に出ず,城山の東隅に庵を結んだ文人とされています。葉顒が詠んだ「題松雲齋十五韻」には“讀書坐雲石,鼓琴雜松風。無往不自得,深喜世慮空”とあり、まさに悠悠恬澹として隠遁する生き様をそのまま詩に賦しています。(※宋代の葉顒(字 子昂)とは別人)

今回の刀痕は、章法の推敲から足りずお恥ずかしい限りのものですが、印文に映える羨ましいほどの文人風景に惹かれての戯れです。

読書坐雲石 鼓琴雑松風
35㎜×35㎜

 

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