図象誕霊 (殷代図象による曼陀羅)

旧作「図象誕霊」(殷代図象による曼陀羅)です。

殷代の図象には文字の体裁を備える以前にあって、例えば氏族を表す徽章として用いられていたとされるものがあり、その豊かな造形は人を惹きつけて離さない魅力に満たされています。拙作はその図象群によって金文の世界を曼陀羅に見立てて表現したもの。図象で構成する作品は、すでに先師小林斗盦や青山杉雨の作品がよく知られていますが、私の作品はそれらに触発されて制作したものです。

「図象誕霊」 殷代図象による曼陀羅
74㎜×74㎜
小林斗盦「臨殷代図象文字」
青山杉雨「図象文字集成防人の図」奥羽大学青山杉雨記念館蔵